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2025.7.31
【大学受験突破シリーズ】模試は「練習試合」—結果ではなく、その後の行動がすべて[高3生対象]

模試は「練習試合」—結果ではなく、その後の行動がすべて
模擬試験(模試)は、大学受験を控える高校生にとって欠かせない通過点です。しかし、模試の結果に一喜一憂し、落ち込んだり焦ったりしてしまう人も少なくありません。では、模試を受ける本当の意味とは何か。そして、思うような結果が出なかったとき、どのように受け止め、次に活かしていけばよいのでしょうか。

模試は「自分の現在地と課題」を知るためのツール
模試の最大の価値は、「入試本番の疑似体験ができる」ことにあります。緊張感のある環境、限られた時間の中での問題解答、周囲の受験生の存在。これらすべてが、普段の学習とは違う負荷を生みます。その中でどのように自分がパフォーマンスを発揮できるのか、どのような癖や弱点が出るのかが明らかになるのです。
また、全国規模で実施される模試は、偏差値や志望校判定を通して「今の自分の立ち位置」を客観的に確認する貴重な機会でもあります。単に点数や判定を気にするのではなく、「どこができていて、どこができていないか」「今後何を重点的に勉強すべきか」という分析の材料にすることが大切です。
判定が悪くても、それは「成長のヒント」
模試の判定が思わしくなかったとき、落ち込む気持ちは自然な反応です。しかし、模試は「合否を決めるもの」ではありません。むしろ、今の時点で明らかになった課題を洗い出し、改善の方向性を見出すことができる絶好のチャンスです。
復習では、ただ正答を確認するだけでなく、「なぜ間違えたのか」「どうすれば次に解けるようになるか」を具体的に分析しましょう。知識不足なのか、ケアレスミスなのか、時間配分の失敗なのか。こうした原因分析こそが、模試後の最も重要な学習です。復習ノートを作り、できなかった問題を「自分だけの問題集」にしておくと、次に同じ失敗を繰り返さずに済みます。
さらに、模試後の自己採点も重要なプロセスです。特に共通テスト対策では、自分の記入した解答を正確にメモし、返却前に自己採点を行うことで、成績と自己評価のギャップを把握できます。
落ち込む前に、まず深呼吸を
結果が悪いと、つい自信をなくしてしまいがちですが、模試はあくまでも「練習試合」です。本番で勝つために、どれだけ多くの課題と向き合い、改善してきたかが最終的な合否を左右します。
落ち込みや不安を感じたときは、心のケアも大切にしましょう。軽い運動、十分な睡眠、好きな音楽や趣味に触れる時間も必要です。また、一人で抱え込まずに、信頼できる先生や友人、家族に気持ちを話すだけでも気持ちが軽くなることがあります。
ポモドーロ・テクニックで小さな成功体験を積み重ねる
集中力が続かず学習がうまくいかないと感じたときには、「ポモドーロ・テクニック」を取り入れるのも有効です。これは、25分間集中して勉強し、5分間休憩を取るというサイクルを繰り返す方法で、集中力と達成感を同時に得ることができるシンプルかつ効果的な習慣です。気持ちが沈んだときでも、小さな行動に取り組むことで、自信とやる気を取り戻しやすくなります。

模試は、自分を評価する「裁きの場」ではありません。むしろ、「ここからどう伸びるか」という成長の可能性を示してくれるツールです。結果に一喜一憂せず、そこから何を学ぶかにこだわること。模試はその意義を正しく理解してこそ、あなたを合格に近づけてくれるものになるのです。