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入試を知る

兵庫県公立高校入試について

Ⅰ 兵庫県公立高校入試制度について

2022年度入試日程(令和3年度 兵庫県公立高等学校入学者選抜日程)

1.推薦入学・特色選抜
★適性検査、面接など 令和4年2月16日(一部の学校は2月17日(木)も実施)
★合格者発表    令和4年2月21日(月)
2. 学力検査(一般入試)
★学力検査  令和4年3月11日(金)
★合格者発表 令和4年3月18日(金)
3.入試配点(一般入試)について

内申書250点+入試250点(100点×5科目×0.5)=500点
※内申書の250点の内訳
主要5科目(5段階評価)×5× 4 = 100点
+実技4科目(5段階評価)×4×7.5= 150点
250点
学力検査の時間
08:20~ 集合
08:30~08:40 注意
09:00~09:50(50分) 国語
10:05~10:55(50分) 数学
11:10~12:00(50分) 社会
昼食
12:50~13:40(50分) 理科
13:55~14:45(50分) 英語
Ⅱ 志望校の決定時期

中3の12月懇談で私立併願校を、中3の1月懇談で公立受験校を最終決定します。
推薦入試、特色選抜入試、高専を希望する生徒は12月懇談で最終決定します。

Ⅲ 進路決定資料について
① 中学校 内申書(中3・1学期と2学期の通知表)+実力考査(主に2学期末と3月期初めの実力考査)
② 当塾 内申書に基づいた予想点+当日の予想点(12月末の兵庫模試に基づく)
また、ボーダーラインの人は3学期の兵庫県入試予想問題(プレ入試)も考慮します。
最終的には受験生ご自身が納得したうえで、進路を決定できるよう、入試直前の実力を示す詳細なデータを提供いたします。
Ⅳ その他の注意点

◇「志望校のランクを下げれば楽になるか」について
英語・数学が実技教科に比べて強ければ下げる必要はありません。また普通科に進学の上、一般入試での大学進学を考えるのならできるだけ上位の高校に進学するべきです。なぜなら、高校によってカリキュラムや教科書などが全く違うためです。

◇「併願の私立高校をどうするか」
当塾の生徒は大半が公立高校の普通科を第1志望としていますので、併願の私立はいわゆる滑り止めとなることが多くなります。各公立高校のレベル別の主な併願先はおおむね以下のようなパターンです。

公立第1志望校 併願校 ※1
長田・兵庫・神戸 須磨学園(Ⅲ類理数/Ⅲ類英数/Ⅱ類)
滝川第二(スーパーフロンティア)、滝川(国際理数)
星陵・北須磨・夢野台・御影 須磨学園(Ⅱ類)、滝川第二(スーパーフロンティア/クリエイティブフロンティア)、滝川(国際理数/進学選抜)、親和女子、神戸学院大学附属(特進サイエンス/特進グローバル/特進アカデミック)、神戸龍谷(特進文理S/特進グローバル理系・文系)
市葺合・須磨東
伊川谷北・神戸鈴蘭台
滝川第二(クリエイティブフロンティア)、滝川(進学選抜)、親和女子、神戸学院大学附属(特進グローバル/総合進学)、神戸龍谷(特進グローバル理系・文系/龍谷総合)、神戸野田(特進S/特進グローバル英語)、育英(特進理系/特進文系/理系進学/文系進学)

※1 一般的な例で他の高校を併願された例も多数あります。
高校説明会などで自分にあった併願校を探しましょう。

複数志願選抜とは

学校の特色や自分の適性・進路希望などに応じて、学びたい学校を選べるようにするための選抜制度です。
全日制普通科の公立高等学校で実施します。
(単位制・総合学科の高等学校も対象になります)。

複数志願選抜

〇個性や能力に応じて学校を選択し、1校または2校を志願できます。
〇第1志望を優先するため、第1志望校には「25点」の加算点を加えて合否判定を行います。
〇願書は、第1志望校の高等学校に提出し、受験および合格者も全て第1志望校で行います。

志願

志願パターンとしては、次の2つがあります。
① 第1志望校のみ
② 第1志望校 + 第2志望校

志願変更

・複数志願選抜実施校間では、第2志望に限り、志願変更が可能です。
・志願変更は出願締切り後の特定の期間内においてのみ行うことができます。

2021年度入試 科目ごとの傾向分析
  • 国語
  • 数学
  • 社会
  • 理科
  • 英語

国語

出題傾向

今年度を含めた、ここ3年の入試問題は2021年実施の大学入学共通テストのプレテストを下敷きにしたような出題内容となっていました。その間の傾向の変化は、①実用文の問題、②記述問題、③問題の分量増加の3点にあるかと思います。
ただし、実際の今年度の大学入学共通テストでは①実用文は出題されず、②記述問題も出題されず、③本文ではなく設問に資料が加わるといったかたちで分量が増加するといった、一部プレテストと異なる結果となりました。
国語の読解はまず読むことから始まります。論説文でも小説文でも古文でも漢文でも、また実用文でもその文章の構造を把握することが重要になります。そこに長さは関係ありません。
解くという面に関しては、選択肢をいくつかのパーツに分けて考え、分割したパーツごとに本文に合致しているか見極め、消去法を使い、選択肢を吟味するトレーニングを、授業の中でも実施していきます。

対策
大問 分野 小計 対策
新傾向
資料
15点 【分量】昨年度は新聞記事が約1300字+アンケート結果と資料、今年度は「ちらし案」が約480字+「話し合い」が600字と分量は減りました。
【設問】は同数ですが、記述問題は2→1と減りました。プレテストで出題された三つの形式(規約・アンケート・ちらし)が出揃い、また大学入学共通テストで実用文が出題されなかったことから、次年度以降形式がかわるならばこの大問1ですが、複数のテキストの要点を捉えるという出題は残ると思いますので、まずは論説文で要点を抑えるトレーニングをしていきましょう。
漢文 15点 【分量】昨年度は書き下し文が約150字、漢文が約80字で、今年度はそれぞれ10字程度増加しました。
【設問】昨年度と同数。主語の問題が古文から漢文に移りました。前書きや設問、注釈をヒントにしながら、本文の主題をつかむことが重要です。その際に漢文独特の漢字の意味(例:子=あなた、臣=私)や表現技法など幅広く知識として持っておくことも得点力アップに役立ちます。
古文 15点 【分量】昨年度の約250字から約270字に増加しました。
【設問】昨年度より2問減少しましたが、配点はそのまま。2点問題がなくなりました。今年度は随筆からの出題で、テーマをおさえるのに苦戦したかもしれません。物語も随筆も「誰が・誰に」など、動作主や、動作の対象を押さえながら読んでいくことが必要です。とにかくたくさん演習をこなし、選択肢もヒントにしながら、話のつじつまが合うように考えるトレーニングしていきましょう。
小説 25点 【分量】昨年度の約1800字から約2000字に増加しました。
【設問】昨年度より1問増加しました。それにより配点も23→25にかわりました。分量は増えたものの、現代かつ登場人物が同年代の話であったので、読みやすかったのではないかと思います。行動・様子から心情を読み取る、その根拠がしっかり捉えられるように、また、選択肢を吟味するために語彙力を鍛えてきましょう。登場人物の心情、及び心情が読み取れる部分に線を引きながら本文を読む習慣をつけましょう。
論説文 30点 【分量】昨年度の約2200字から今年度は約2800字と増加しました。
【設問】昨年度より1問減少しました。それにより配点も32→30にかわりました。文章全体の構造を捉えるトレーニングが必要です。あるテーマについて、筆者がどのように考え、それをどのように伝えようとしているか。段落ごとの要点を抑えて、関係を掴む練習をしていきましょう。
令和3年度 国語〈難易度別得点状況〉
大問
番号
単元 小問
番号
内容 得点率
言語事項
言語活動
問一 語句の意味×2 59.0%
問二 適語挿入 71.2%
問三 文章の書き換え 52.5%
問四 適語挿入 36.7%
漢文 問一 漢字の意味 21.1%
問二 返り点を付す 89.6%
問三 人物把握×2 25.4%
問四 内容の理解 16.5%
古文 問一 歴史的仮名遣い 98.7%
問二 語句の意味 45.5%
問三 語句の意味 32.3%
問四 内容の理解 27.7%
問五 理由の説明 29.7%
小説 問一 漢字の読み×3 94.6%
問二 語句の意味×2 79.8%
問三 表現技法 86.2%
問四 表現の説明 70.3%
問五 様子の説明 63.0%
問六 考え方の説明 53.3%
問七 様子の説明 51.5%
評論 問一 正しい漢字の選択×3 53.3%
問二 係り受け 35.0%
問三 内容の理解 28.7%
問四 内容の理解 82.3%
問五 内容の理解×2 32.3%
問六 内容の理解 52.8%
問七 内容の理解 36.1%
問八 内容の理解 47.8%

数学

出題傾向

今年も6問構成でした。計算量や情報処理量は、やはり多く50分の中でいかに解ける問題を落とさないかが重要になってきます。平均点は毎年50点台前半になることが多いですが、長田高校などトップ校を受ける人は80点を超えることを最低目標にしましょう。
単元でいうと、毎年出題がある関数・図形の典型問題を取りきる力に加えて、方程式の文章題を使いこなせる力、ダイヤグラムの読解力、確率・規則性の解答手順の習得が必要です。
またここ最近は、特に思考力問題で、具体的な例から、ルールを見つけて一般化して解く問題が出題されています。普段からノートに書いて考えるクセを身につけ、法則を見つけることを意識して、学習を継続することが重要であるといえるでしょう。
総合すると、高い思考力と処理力が求められる良問で、中学生後半からの準備ではなかなか歯が立たないのが兵庫県の数学です。
一番の対策は、間違えた問題の解決・解き直しという、数学において最も基本的な学習姿勢の継続です。効率化を図るために、自分に合ったレベルの問題を学習の中心に、据えられるよう、先生にレベルは調整してもらいましょう。

対策
大問 分野 小計 対策
小問集合 24点 基礎的な計算力と知識を問う問題です。まずは、あらゆる単元の基本公式と解法を確実に身につけ、日ごろの学習時から速く正確に全問正解する訓練しておきましょう。
一次関数の利用
(ダイヤグラム)
15点 1あたりの量を考え、それを元に問題に解答していく力が必要です。何をグラフ化するのかや、グラフから読み取れる情報を自分で整理することが求められます。そして2020年度は出題されませんでしたが、連立方程式・不等式などを使い、問題の条件に合う答えを導く問題も出題されることが多いので訓練しておきましょう。
平面図形 15点 図形の証明問題に続いて,線分の長さ・面積を求める難問が毎年出題されてきましたが、近年はやや易化しているようです。最難問以外は基本的には取りこぼさないよう、中1からきちんと体系的に図形を学習する必要があります。当塾のオリジナルテキストが最適です。
二次関数 15点 二次関数のグラフと図形の融合問題です。関数としての処理だけでなく、問題の条件に合わせて、座標の中での図形の性質に精通していることが求められます。一次関数は夏の終わりまでに、二次関数は夏と2学期で入試レベルまで指導いたします。家庭学習では、全国入試問題やテキストを使い、解ける問題のバリエーションを増やしておきましょう。
確率 15点 抽象的な問題文に対し、具体的な事象を樹形図を用いて、まず理解する能力、そして場合の数(通り)が増えた際に一般化して計算で出せるようにする能力が必要です。塾の入試対策テキストや入試問題を用いて、どうすれば短時間で答えを出せるかをテーマに学習していきましょう。
総合的な問題・規則性 16点 ルールを問題文から正確に把握し、初めてみるそのルールに従って試行する中で一般化(文字式化)する能力を求められる問題です。今年も図形の中に隠れている規則を見つけて式にする問題でした。
確率と同じく、まずは試しに少し書いてみること、大問の前半は得点できるように全国入試などでトレーニングしましょう。
令和3年度 数学〈難易度別得点状況〉
大問
番号
単元 小問
番号
内容 得点率
1 各種基本問題 負の数の計算 97.9%
一次式の除法 98.1%
平方根の計算 98.1%
因数分解 86.7%
二次方程式の解 88.8%
球の表面積 65.2%
平行線と角 80.2%
代表値 65.9%
2 連立方程式 走る速さ 86.8%
2ア 連立方程式の立式 88.8%
2イ aの値 85.7%
2ウ bの値 85.1%
条件を満たす地点 39.4%
3 図形 1(ⅰ) 平面図形の性質 89.0%
1(ⅱ) 相似の証明 91.2%
線分の長さ 42.3%
三角形の面積 32.5%
四角すいの体積 1.0%
4 関数 グラフ上の座標 81.7%
aの値 83.3%
3①ア グラフ上のx座標 54.8%
3①イウ yの変域 40.8%
3② 条件を満たす座標 6.8%
5 確率 メダルの表裏の出方 37.9%
すべての場合の数 37.6%
3① 条件を満たす場合の数 11.8%
3② 条件を満たす確率 2.9%
6 総合的
な問題
条件の読み取り 67.3%
2① 比例式 16.9%
2② 角の和 13.1%
文字式 4.8%
星形の図形の種類 9.8%

社会

出題傾向

出題形式は例年通り地理・歴史・公民の3題という構成です。出題傾向としては、全分野において、基本的な知識を問う問題が多いのですが、答えを導くのにそれらの知識を幅広く関連付けて理解することが必要とされる問題も増加しています。顕著なのが、複数の資料から読み取る問題が増加していることと、選択肢形式の問題の難易度が高くなっていることが挙げられます。資料を読み取るのに必要な知識を身につけ、それらの知識を用いて正しい選択肢を選ぶ力が必要となります。全体の難易度は昨年よりも易化しています。
また、記述問題はありませんが、前述のとおり複数の資料から読み取る問題や、選択肢形式の問題で問われる内容も年々細かくなっていることから、細かい知識とその知識を関連付けて用いるテクニックが必要となります。
以上から、知識を身につけていくための確認テストや、その知識をどのように用いて解答を導き出すのかに重点を置いた、当塾の指導にご期待ください。

対策

まずは全分野における知識を身につけることが重要です。ただし、闇雲に暗記に走るのではなく、地理分野では「なぜそうなるのか」という理解を伴った暗記が必要であり、歴史分野では用語とその用語の時代背景まで把握する必要があります。また、公民分野は国理社コースで学校よりも先に進むことで、冬休み以降の入試問題演習に時間をかけることができます。
語句の暗記では、「用語と説明の一致」が重要です。ひとつの用語について、正しく論述できるまで身につけていきましょう。また、資料読み取り問題では、非常に細かい統計データの知識も必要です。
入試直前期には県入試の出題傾向同様、長い問題文から正解を導き出すテクニックが必要です。久保田学園のカリキュラムではこれらを全て網羅しており、県入試で高得点を取る生徒が続出しております。宿題をきちんとこなし、テストを確実に合格することで着実に力をつけていきましょう。

大問 分野 小計 対策
地理 35点 世界地理(2021はアジア州)・日本地理(2021は北海道地方)の地形・気候・産業・人々の暮らしについての問題や日本地理の地形図の読み取り問題が出題されます。年々増加している「資料問題」では、統計知識が必要な問題とそうでない問題があります。しかし、年々統計知識を必要とする問題が増加し、問われている内容も細かくなっており、難易度が上昇傾向にあります。重要な統計資料については、当塾の教材で身につけ、資料から読み取れることを正しく見抜く力が必要となります。  
歴史 35点 例年、原始~近世と近代以降の2つに分けられ、それぞれあるテーマ(2021は原始~近世が世界地図、近代以降が国際関係)に沿ってつくられた資料をもとに、すべての時代から万遍なく知識を問われる問題が出題されます。よって、すべての時代の用語を身につけておくことはもちろん、その用語の時代背景まで理解することが必要です。また、歴史分野においても資料読み取り問題が出題される場合があるため、重要資料をおさえる必要があります。 
公民 30点 例年、大きく2つの分野について出題されます(2021は政治の仕組みと経済)が、問われる問題は偏りなくさまざまな分野から出題されます。よって、各分野の細かい知識や仕組みを正確に理解する必要があります。また、公民は近年の社会の変化についての出題が予想されるので、その年に話題になっている出来事からも出題される傾向にあります。
令和3年度 社会〈難易度別得点状況〉
問題
番号
単元 小問
番号
内容 得点率
Ⅰ1 世界地理 (1) インド洋の風 55.1%
(2) 宗教別人口構成 78.1%
(3) 伝統的な家屋 95.8%
(4) インドの産業 31.9%
(5) 資料の読み取り 38.9%
(6) GNIと人口密度 21.4%
Ⅰ2 日本地理 (1) 北海道の自然 68.6%
(2) 北海道地方の生活 76.8%
(3) 北海道の自然や領域 70.0%
(4) 北海道の農業 70.3%
(5)① 地形図の読み取り 67.3%
(5)② 地形図の距離の計算 65.4%
(5)③ 地形図の読み取り 67.1%
Ⅱ1 近世までの歴史 (1) 東西を結ぶ交易路 67.1%
(2)① 7世紀の東アジア 73.1%
(2)② 真言宗を広めた人物 74.6%
(2)③ 倭寇と勘合貿易 67.6%
(3)① 大航海時代 42.1%
(3)② 宗教改革とその影響 77.8%
(3)③ 南米の産物 52.4%
(3)④ 鉄砲について 37.4%
(4) 朱印船貿易 62.9%
(5) 開国のころ 63.9%
Ⅱ2 近代以降の歴史 (1) 明治時代の日本の様子 41.5%
(2) 近代の中国 58.0%
(3)① 日本とロシアの条約 73.1%
(3)② 孫文について 10.5%
Ⅲ1 公民政治 (1) 法の支配 78.0%
(2) 民主主義の基本原理 73.4%
(3)① 権力分立を説いた人物 69.7%
(3)② 日本とアメリカの政治 48.1%
(4) 日本の裁判制度 69.2%
(5) 投票率について 39.4%
Ⅲ2 公民経済 (1) 消費者主権 90.3%
(2) 流通について 80.2%
(3) 日本の歳入 37.3%
(4) 株主と経営者 53.0%
(5) 企業の役割 30.0%
(6) 資料の考察 74.6%

理科

出題傾向

出題形式は、例年通り大問5題のうち小問集合1題と、生物・化学・地学・物理から各1題という構成です。2021年度は、傾向や難易度の変化は見られませんでしたが、本質的な理解が必要な分野が中心に出題されており、昨年度よりも「思考力」が問われる内容となりました。押さえておきたい傾向として、昨年に引き続き、各大問で複数学年からの出題が目立ちます。これまでは、1つの単元からの出題が主流でしたが、関連のある単元を絡めて出題されているのは、この2年間の入試の大きな特徴の1つです。また、昨年度に続きレポート形式の問題が出題されました。兵庫県入試の理科で高得点を目指すためには、各単元ごとの知識を身に着けることに加えて、知識を派生させて理解しておく必要があります。今後、過去のような難易度に戻る可能性もあるので、計算問題の習得はもちろん、「なぜそうなるのか?」「◯◯とは何か?」といったように、「本質的に問われていることは何か?」を見抜く力を身に付け、学習内容を体系化するための学習法を行い、知識や計算力を積み重ねることが必要です。

  2021年 2020年 2019年 2018年
小問集合 小問集合 小問集合 小問集合
【植物・天気・磁界・中2化学】 【光・人体・化学・天体】 【音・中2化学・遺伝・火成岩】 【堆積・刺激と反応・化学・仕事】
生物 A・C 生物 B・C 生物 B 生物 A
【植物の分類・生殖と遺伝】 【生殖と遺伝・動物の分類】 【消化と吸収・血液の循環】 【根、茎、葉・光合成】
化学 A・B 化学 A・C 化学 C 化学 A・B
【電気分解・溶解度】 【電気分解・溶解度】 【中和滴定】 【物質の分類・質量保存】
地学 C 地学 A 地学 B 物理 B
【天体】 【地層の重なり】 【飽和水蒸気量】 【電力・温度上昇】
物理 A 物理 B・C 物理 A 地学 C
【光・音】 【電流とその利用】 【力と圧力】 【天球・星座の見え方】
学習時期の併記 ※A…中1学習内容 B…中2学習内容 C…中3学習内容     
対策
「生物」 語句などの基本的知識はもちろん、「分類」など全体像を確実におさえておく必要があります。また、生物分野においても、資料を読み取り、計算して答えを出す問題が出題されることもあります。このような生物分野の計算問題は市販教材では対応に限界があるため、夏期以降、全国入試問題に積極的に取り組みましょう。
「地学」 地層・天体など、図を描き出題意図を自分なりに解釈する力が問われます。入試問題や当塾のオリジナル教材で練習する際、必ず図を描いて情報を整理する習慣をつけるとともに、起こっている現象の仕組みを説明できるようにしましょう。
「物理」 定番のグラフの読み取りや基本的な計算問題は確実にクリアしていく必要があります。季節講習や各教材での演習を通して、定期的に自分の各単元の習熟状況をチェックする必要があります。さらに全国入試問題の演習を通じて、応用力を身につけていきましょう。
「化学」 実験の細かい手順や方法は毎年出題される傾向にあります。表やグラフから読み取る計算問題や、計算させた上での正誤問題など、難問の出題も見られます。塾の授業や入試問題演習を通して、知識を体系的に理解し、計算する力と対話文形式の問題に慣れていきましょう。
令和3年度 理科〈難易度別得点状況〉
大問
番号
単元 小問
番号
内容 得点率
小問集合 光合成のしくみ 84.9%
光合成
寒冷前線のようす 66.4%
温暖前線と天気
電流がつくる磁界の向き 56.1%
電流がつくる磁界と力
酸化銀の熱分解 79.7%
酸素の性質
生物 植物の特徴 72.4%
植物の種類 62.9%
コケ植物の特徴 81.4%
生殖細胞と子の遺伝子 47.3%
遺伝子の割合 58.7%
自家受粉とかけ合わせ 36.5%
化学 有機物の燃焼 86.1%
有機物の区別 23.3%
無機物の区別 26.4%
化学反応の量的関係 24.0%
化学反応の量的関係 3.4%
質量保存の法則 35.8%
地学 太陽の日周運動 25.1%
日の出の時刻 49.4%
日周運動の変化 59.0%
惑星の特徴 76.8%
金星の位置と見え方 70.8%
金星の動き 47.2%
物理 水面の振動 75.4%
振動数の計算 46.4%
おんさの区別 26.6%
像の見え方 60.3%
像の見える位置 37.8%
観察場所の決定 19.0%

英語

出題傾向

今年度は問題の難易度云々よりも、「読解」に重きをおいた出題がより目立つようになりました。依然リスニングは24点分と高い比率を維持しており、一昨年度からの新傾向の大問Ⅴの配点は21点分あることから、聞き取りと単語・熟語・文法力といった総合力が英語で高得点を取るための必須条件と言えるでしょう。ですが、長文の総単語数は減少しております(大問Ⅲ:344語、大問Ⅳ:406語)。こちらは昨年度まで資料系の問題であった大問Ⅱの問題に記載されている英文が長文化しているためだと考えられます。問題から読み始めて資料を探せば解けていた大問Ⅱが、文全体を読まなければ解けない問題へと変更されていますので、時間配分には要注意です。
また、長文に記載されている注釈の数が引き続き少ない状態を維持しています。これは中学校で学習するべき英単語の基準が県内で統一されたことによることが考えられます。よって、この基準に合わせたより高い単語力が求められるようになってきています。

対策

リスニングはスピードが比較的早いため、直前に練習をするだけではどうしても対応ができません。高配点のリスニング問題を突破するためには、日常的にナチュラルスピード(1分間に140~160語の英単語が読まれるスピード)に耳を慣れさせておく必要があります。リスニングの学習は音声機器の準備が必要なため、家庭学習が後手にまわりがちですが、しっかりとリスニングの学習習慣もつくっておきましょう。また、時間配分に直結する長文を読み進めるスピードですが、リスニングスピードに近い1分間に120単語程度を目安として日々時間設定を怠らず長文演習には取り組んでください。
その他の筆記問題の問題形式については、当塾のオリジナルテキスト「TME」を使用した授業で十分に対応できる問題です。こちらの学習に加え、日々の単語・文法の復習が入試に向けての大きな武器と自信になるでしょう。

大問 分野 小計 対策
リスニング 24点 問題は三部構成で、聞き取った会話に続く応答として適切なものを聞き取って選ぶ問題、聞き取った英文に対する質問の答えとして適切なものを聞き取って選ぶ問題、会話を聞いて、その内容についての質問に答える問題、です。三部構成のうち、最初の一部で「会話と選択肢は1回だけ読みます」という表記があり、より正確に聞き取る力を要する問題となっています。リスニングには特効薬はありません。耳を英語に慣れさせる日々の継続がとても大事です。授業や宿題で使用している「新中学問題集」(文法メインの問題集)や「Strategic Reading」(長文の問題集)にはQRコードがついており、読み込むことで収録内容の音源を聞くことができます。ぜひご活用ください。
短文読解
条件英作
16点 3人の登場人物が話している70語程度の短文3つを読んで設問に答える形式で、形式としては今年度からの出題です。短文の内容が設問に記載されており、どの人物が話しているのかを選ぶ問題、内容にもとづいた論理性を問う問題が出題されております。また、難易度は高くないですが英文の一部を選択肢から4語選び、並び替える問題も引き続き出題されています。並び替えの問題は、空欄の前後を見て、主語・動詞、時制、表現の確認をして書き入れなければなりません。このような問題を解けるようにするには、日頃から「英作文」の学習に取り組んでおくことが大切です。そうすることで空欄前後や選択肢の単語を見たとき、その単語を使ってどのような表現をつくることができるか(今年度の問題でいう、(you’ll / have / think / enough / many)→think S V かな、(everyone / join / want / together / to)→ want 人 to かな)を瞬時に考え出すことができます。
長文 18点 長文を読んで、各問に答える形式です。例年出題されておりますが、依然「注釈の数」は少なく、本文の見出しを考える問題も引き続き出題されました。特に今年度は「長文全体をメモ1枚にまとめあげる」問題構成となっており、「何を伝えたい長文なのか」といったある種国語的な読み方も求められてきています。そしてやはり注釈の数が少ないことにより、読み進めることが困難に感じたかもしれません。単語の注釈を入れるか、入れないかの基準が、以前までは「教科書に載っているか・載っていないか」でしたが、昨年度から【「兵庫版中学生のための英単語集」~はばたけ世界へ!『はば単』~】という単語リストに掲載されているか・掲載されていないかという基準に引き上げられています。このレベルの単語をどこまで学習するかは中学校で担当する先生によって違いがあるようです。つまり、英単語については学校の進み方に関わらず、きちんと高いレベルでの習得が必要です。当塾では「入試に出る英単語」「くぼたん」を使って以前より高校までつながるレベルの単語を学習していす。また、久保田学園では、「パラグラフリーディング」「スラッシュリーディング」を用いて長文の読み方を指導しております。早い段階で長文を最後まで読み切るスピードの養成を行い、段落ごとに要旨を抑える久保田学園での長文学習が身についていれば、この長文の問題形式で困ることはありません。
会話文 21点 会話文を読んでその内容に関する問題に答える形式です。当然会話内容との一致を求める問題が出題されますので、長文読解のテクニックである「スキャニング」「リーズニング」を身に付け、日々の長文演習や正しい読み方・解き方を練習する必要があります。また、語彙レベルの高い接続語や表現の空所補充などが出題され、単語力に加えて文を読む上での論理性も必要な問題となりました。久保田学園では入試に向けた長文演習を学年に応じて適宜実施しておりますので、学習法に関しては問題ありません。その上で、ご家庭で繰り返し長文を読み、「慣れ」を身に付けていってください。また、異文化交流をテーマにした文となっており、会話文では外国語学習の目的(異文化交流や英語を用いての意見主張など)に沿った出題が予想されます。教育的・国際的に話題になっていることには関心を持ち、自分の考えを持つことも大事だと言えるでしょう。
語彙
文法
21点 こちらの大問は出題形式に大きな変更はありませんでした。問題形式としては、学校のテストも含めよく見る形式なので難易度は決して高くはありません。cloudy, rainy, anowy, sunnnyの単語群から天気→weatherと答える形のやや傾向が変化した問題も一部ありますが、解答になる単語はいずれも中学一年生で学習する単語であり、総称を考えるのが難しい単語群は出題されにくいと考えられます。最後には熟語表現を含めた空所補充形式の出題もあり、この最後の大問を全問正解できるかどうかが、日々の継続的な学習が最も表れるところだと言えるでしょう。英語の基礎である「単語・熟語」「文法」の学習を日々継続して行っていきましょう。
令和3年度 英語〈難易度別得点状況〉
大問
番号
単元 小問
番号
内容 得点率
リスニング
問題
1 No.1
~No.3
応答文選択 67.2%
2 No.1
~No.3
英問英答(会話文) 76.6%
3 Q1~Q2 英問英答(説明文) 36.7%
短文複合
問題
1 ⑴⑵ 適語句選択 74.7%
2 ⑴⑵ 適語選択 91.1%
3 あい 条件英作文 27.9%
長文問題 1 AB 段落の見出し選択 49.5%
資料完成 81.4%
3 ③④ 資料完成 28.6%
資料完成 52.4%
会話文問題 適語句選択 43.8%
下線部の内容把握 57.9%
下線部の内容把握 55.8%
適語句選択 47.3%
5 ①~⑤ 要約文完成 21.4%
文法・語い
問題
1 ①~③ 語形変化 40.4%
2 ①~③ 単語の分類 68.1%
3 ①~③ 適語句補充 43.2%

公立高校推薦入試と特色選抜入試について

神戸市内の全ての公立高校で特色選抜、推薦入試が実施されています。公立一般入試に先駆けて2月16日に実施されるこの入試は3月の一般入試に比べて募集定員が少なく、倍率が高くなる傾向にあります。

特色選抜

各高校がそれぞれの特色に応じて独自の検査を行う選抜試験。学校長の推薦は必要なし。選抜試験は各高校が指定した面接、小論文、実技や総合問題などから実施される。合否の判断は試験の結果ならびに志願理由書、中学校からの内申書を合わせて多面的に判断される。

推薦入試

従来からある選抜方法。特色選抜との違いは、学校長の推薦が必要であること。よって学力や内申点の状況次第では、推薦をもらえない可能性もあり。選抜試験の内容も特色選抜の試験と大きく変わらない。ただし推薦をもらえたからと言って合格が決定したわけではないので注意が必要。

高校名 学科・コース・類型 入試区分 定員 2021倍率 2020倍率 選抜方法
長田 人文・数理探求類型 特色(学区内) 40 1.70 2.88 内申書/面接・小論文(英語リスニング・数学など)
神戸 総合理学科 推薦(県下全域) 40 1.83 1.88 内申書/面接(グループ)・学力検査(英語・数学・国語)
兵庫 創造化学科 推薦(県下全域) 40 1.55 2.60 内申書/面接・学力検査(英語・数学・国語)
夢野台 教職類型 特色(学区内) 24 1.92 1.46 内申書/面接(グループ)・集団討論・小論文
星陵 生命科学類型 特色(学区内) 40 1.08 1.18 内申書/面接・小論文・実技(理科・実験)
北須磨 普通科単位制 推薦(県下全域) 120 1.65 1.71 内申書/面接・適性検査1(理科・社会)・適性検査2(英語・数学・国語)
高校名 学科・コース・類型 入試区分 定員 2021倍率 2020倍率 高校名 学科・コース・類型 入試区分 定員 2021倍率 2020倍率
御影 総合人文コース 推薦(学区内) 40 0.76 1.4 神戸甲北 総合学科 推薦(県下全域) 100 1 1.26
(市)葺合 国際科 推薦(県下全域) 80 1.18 1.49 津名 総合科学コース 特色(学区内) 40 1 1
須磨東 リーガルマインド類型 特色(学区内) 24 1.38 2.38 神戸高塚 科学探求・ボランティア・スポーツ類型 特色(学区内) 36 1 1.57
伊川谷北 芸術類型 特色(学区内) 36 1.14 1.75 伊川谷 コミュニケーション類型 特色(学区内) 36 1.63 1.8
洲本 総合探求類型 特色(学区内) 24 1.17 1.04 東灘 医療・看護・保育類型 特色(学区内) 40 1.45 1.28
須磨友が丘 総合学科 推薦(県下全域) 120 1.06 1.18 神戸北 福祉・ボランティア類型 特色(学区内) 30 1 1.63
神戸鈴蘭台 国際コミュニケーションコース 推薦(学区内) 40 1 1 淡路 総合学科 推薦(県下全域) 60 1.15 1.05
芦屋 普通科単位制 推薦(県下全域) 140 1.35 1.56 兵庫工業 7学科 推薦(県下全域) 計140 1.00~1.90 1.00~1.55
(市)六甲アイランド 普通科単位制 推薦(県下全域) 200 1.42 1.6 科学技術 4学科 推薦(県下全域) 計180 1.35~1.65 1.05~2.10
舞子 環境防災課 推薦(県下全域) 40 1.23 1.73 神戸商業 商業科・情報科・会計科 推薦(県下全域) 計180 1.00~1.26 1.00~1.10
舞子 先進理工類型 特色(学区内) 12 1.2 1 神港橘 みらい商学科 推薦(県下全域) 160 1.65 1.42
(市)須磨翔風 総合学科 推薦(県下全域) 140 1.39 1.44  
推薦入試・特色選抜入試対策について

・その高校の特色についてよく調べておくこと(オープンハイスクール・ホームページ・先輩たちの生の声)。
・自分自身の将来やりたいことが、志願する高校の選抜コースの方針や指導に合うかどうかをよく考えておくこと。
・世の中のできごとなどを、新聞やニュースで掴んでおくこと。
・作文や発表などで物事を論理的に考え、表現できる力を身につけておくこと。
・学力試験が実施される高校を志望する場合は、試験科目の教科の力を早い段階でつけておくこと。

〈その他注意点〉
・上記高校以外でも特色・推薦入試を実施している高校があります。
・どの高校も一般入試合格に必要な内申点を確保できていないと合格はかなり難しくなります。
・小論文・面接対策は2学期通知表が決定してからでも間に合います。
・学力テストを実施する高校については、その高校のレベルに見合う以上の学力(偏差値)が必要になります。
・特色選抜・推薦入試の受験を希望される場合は、お早めにお通いの教室にご相談ください。

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